街を分析する
神戸で育った私の家のリビングには、1枚の絵がありました。
名前はミッシェル·ドラクロワ、フランス出身の画家です。パリとおぼしき街の中を、多くの人が行き交う様子が描かれています。
私は、子どもの頃から内気な性格で人と話をするのも得意ではありませんでしたが、リビングに人が行き交う絵があったためなのか、人のにぎわう場に憧れるようになり、将来は街づくりに関係する仕事に就きたいと思うようになりました。
大学では都市政策を学び、卒業後は国家資格を勉強して、不動産鑑定士という資格を取りました。今は西宮で、妻とその家族の会社を経営し、不動産鑑定と不動産仲介の仕事をしています。
不動産鑑定とは、土地や建物の客観的な交換価値としての時価を見出す仕事で、国·地方自治体、もしくは弁護士の先生·税理士の先生から紹介を受けた人が主なお客さんです。
例年3月頃に全国の地価動向が公表され、テレビや新聞でも特集を組まれますので、全国で一番地価が高いと言われる銀座や、インバウンド観光による大阪の地価の情勢などを見聞きした方がいるかもしれませんが、この地価に関するお知らせも、全国の不動産鑑定士が作成した鑑定評価書に基づいて行われています。
私の父も不動産鑑定士ですが、妻も義父も不動産鑑定士です。結納の席では、結婚の話そっちのけで、不動産鑑定の話ばかり出てきたのが印象的でした。
私は、不動産鑑定という仕事が好きで、やりがいを感じていましたが、不動産仲介は、人と話をする機会が多く、少々荷が重いと感じる時期がありました。
ところが、何事も一生懸命やるもので、不動産で困っている方のお悩みを解消すると、次第に感謝の言葉を頂く事が増えてました。不動産仲介は、饒舌さではなく、人の心に寄り添えるかどうかが大事だと気づきました。
今は、不動産鑑定と不動産仲介で培った知識と経験を掛け合わせて、どんな問題解決策を提供できるか研究する毎日です
そんな私には、生涯の目標があります。
昨年の夏、私達家族は友人を訪ねてオランダとベルギーに行きました。私達が滞在していたオランダのスキーダムという街には、運河が張り巡らされ、平坦な土地を路面電車が走り、自転車専用通路が整備されていました。建物はどれも堅固で、年季が入っていました。街の作りは明らかに日本と違います。オランダの街の歴史を調べると、日本よりかなり開発許可基準が厳しいことがわかりました。
生涯の目標とは、世界中の街を訪れ、各国の街づく
り事情を研究することです。そして、各国の街づくりで、どこに重きを置いているか把握して、西宮や阪神間の街を、より深く分析したいと考えております。
これからも一日一日を大切にして、街の分析に磨きをかけていきたいと思います。
(文責:長谷川大輔)
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