兵庫県鑑定士協会では、大学寄付講座として、関西学院大学と甲南大学に、不動産鑑定士が講義しにいっています。
所属している鑑定士がリレー形式で、不動産鑑定のイロハを学生の皆さんに講義しています。
私も「不動産鑑定士の社会的役割」というタイトルで、春に関学、秋に甲南で、それぞれ1回ずつ講義を受け持っています。女性の鑑定士は少ないので、「女性でもできる仕事ですよ!」と女子学生にもアピールしてほしいということで、講義前のプレッシャーにもめげず頑張って担当しています。
「不動産鑑定士の社会的役割」はガイダンスに続く、一番最初の講義となります。講義では、私が不動産鑑定士を目指した経緯や、鑑定とはそもそも何かという法律上の定義や歴史的な経緯、よく似た他の士業との違い、査定と鑑定の違い、鑑定書が必要とされる場面、資格の取り方といったことを説明しています。
不動産鑑定士は全国で8600人ほどなのに比べて、公認会計士は34,000人、弁護士は45,000人、税理士は80,000人、宅地建物取引士交付者が57万人という数字を引いて、鑑定士がいかにレアでニッチな職業かということも説明しています。
学生の皆さんが出席票代わりに書いてくださった感想を読んでいると、「相続税や固定資産税の元となる評価を誰が行っているかなんて考えたことがなかった」と書いてありました。そうなんです、間違いのない不動産の評価を行い、社会に公示することで、不動産の鑑定評価は、収用や課税の安定を陰で支える、社会のインフラとも言うべき存在となっております。
私が資格をとったころは、すごい就職氷河期で、銀行に勤めていても将来を危ぶむような不景気な時代で、資格の取得も人気でした。今の就職活動は学生の売手市場と聞きます。あえて資格をとらなくても就職はできそうにも思いますが、将来、なにか、人生で行き詰った時、「そうだ、不動産鑑定士を目指そう!」という選択肢を知ってもらえたらなとおもいます。
私は県立西宮高校が母校なので、関学はほぼお隣にあたる身近な存在で、関学生にまじって甲東園までの通学路を通っていました。関学生のお姉さんたちはブランドもののバッグを持ってパンプスをはいてキラキラきれいな存在でした。今の女子学生はスニーカーのような歩きやすい足元でキャンパスを歩いていてちょっと意外です。逆に男子学生はなんだかみんなすごくおしゃれにあか抜けてみえます。
社会人と高校生とのあいだで、沢山の知識と経験を積む、貴重な大学生という時代。色々なことを吸収して充実した日々を送ってほしいと思います。そのお役に少しでもたてればと思っています。
(文責:長谷川由紀)
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